虫の習性
昆虫は光に向かって進む「走光性」、または「すう光性」という習性を持っています。そして、一般に昆虫が見ることのできる光の領域は、360nmをピークとして300nm(紫外)から600nm(橙)の範囲であり、人が見ることのできる390nm(紫)~780nm(赤)の可視光線領域とは大きく異なっています。おおざっぱに言って、昆虫は赤色を見ることはできず、その代わり、人が見ることのできない紫外線を見ることができます。つまり、人と昆虫では、同じものを見ていても随分と異なる色彩のものとして認識しているのです。
たとえば、花の多くが紫外線を反射する性質を持っており、中には蜜のある中心だけ紫外線を反射する花もあるそうです。つまり、昆虫には人の目には見えない蜜のありかがしっかりと見えているわけです。また、モンシロチョウの雄雌は人間には同じ色に見えますが、紫外線領域では全く異なった色をしており、雄が雌を容易に探し出せるようになっているといわれます。
蛍光灯や水銀灯には多くの夜行性の昆虫が集まりますが、これもまた、昆虫が蛍光灯や水銀灯の発する紫外線に反応した結果なのです。
(Photo by(c)Tomo.Yun)